毒親と子どもの職業の関係とは?
こんにちは、高橋リエです。
『潜在意識が変わると、現実が変わります!』をテーマに、私がカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」の初期のブログ内容を再編集してお届けします。
今回は、毒親育ちの人に多い「毒親と子どもの職業との関係とは?」というテーマで、書いてみますね。
毒親が喜ぶ子どもの職業
お客様のお話のなかにときどき出てくるのが、就活を頑張ってせっかくどこかに決まっても、親にダメ出しされる、ということ。
就活ちゃんとやってるのか、とせっつくわりに決まると文句を言うのは、結婚しろしろと言っておいて、彼氏をつれてくるとダメ出しするのとまったく同じですね。
で、これもよく聞くのが、
「英語の先生になりなさい」
「公務員になりなさい」
「薬学部はどうなの」
といった親の発言です。
総合すると、毒親が喜ぶ子どもの仕事としては・・
1.医療系(医師・看護師・薬剤師など)
2.公務員(学校教師を含む)
3.金融機関や有名大企業
という印象が強いのですね。
これらの職業についている方、もしお気を悪くされたらごめんなさい。
つまり、つぶれたりせず一生食いっぱぐれない手堅い職、全国どこでも仕事につける資格職が、心配症の毒親さんたちに人気がある、ということです。
親自身が医師、看護師、薬剤師だったり、公務員や金融機関勤務だったりすることも多いです。
みなさん、社会的にはがんばっているのです。
支配的な親は、子どもから見ると不安そうにはとても見えませんが、じつは生活の不安、将来への不安で頭がいっぱいですので、子どもの就職先が、知名度その他で安心できるところでないと、つい、ダメ出しの言葉が口をついて出てきてしまうのですね。
毒親が子どもが望む職業を否定するわけ
せっかく子供が努力して就職先を決めても、それが上記3つのような手堅い職業でないと、毒親さんはたちまち反対してきます。「そんなところじゃ食いっぱぐれる!」という強い不安が発火して脳内をかけめぐり、ダメ出しせずにいられないからです。
当人は「子どものため」と思い込んでいますが、じつは親本人の不安神経症とトラウマ反応のなせるワザ。
「食いっぱぐれる!」恐怖に囚われて、「絶対ダメ!」と頑なになってしまうのです。
実際、かつて母親に「看護師以外は絶対に許さない!!」と絶叫された、というお客様もいました。
また以前、知人が長期ひきこもりの方を社会に出す活動をコツコツと続けていたのですが、5年くらいかけて、長年部屋にこもっていた男性を外に出し、就職までやっとこぎつけたことがありました。
就職先は知人の紹介先だったのですが、その報告を受けた母親が、
「そんな聞いたこともないところはだめだ」
と言ってしまい、すべておじゃんになったうえ、その男性は精神錯乱に陥ってしまったのです。
当時はわたしも何もわかっていなかったので、「はあ?」と絶句しただけでしたが、いまはその理由がよくわかるのですね。
毒親の価値観が子供をウツにする
ウツになる方の多くは親に適応して、親の価値観で生きています。
当然、職業の選択も、親の価値観で行なっていますので本当に自分がやりたいことではなかったりするのですが、ずっと親の価値観で生きてきたので、それを疑うということ自体なかなか自分ではできないのですね。
言ってみれば、本当の自分が半分生き埋めになった状態で何とか生きていますので、トシとともに、だんだんとしんどくなってくるのです。
ですので、カウンセリングでは、
本当の自分はどんな人間なのか、
本当は自分は何がしたいのか、
を引き出していき、半分生き埋め状態の〈本当の自分〉を掘り出して、救出するのですね。
毒親というほどではなくても、だれでも親の価値観は刷り込まれます。
成人するまで「眠り姫」として親の価値観をよしとしていれば、本来の自分の志向とはちがう仕事について、がんばっているかもしれません。
もしその職場に適応しきれないとしても、それはあなたがいけないわけではないのです。
親の価値観とあなたの本来の志向がずれていた、というだけのこと。
最も多いのは、親の安全志向にたいし、ご本人がじつは自由を志向しているという場合です。
本当は、未知の世界を自由にはばたきたいのに安全なカゴに閉じ込められている・・
お客様とお会いしていて、そう感じることが、よくあるのですね。
衣食住の確保にこだわるのはトラウマが原因
毒親さんたちが食いっぱぐれない職業にこだわるのは、トラウマが重くて何事にも不安が強いため、生涯にわたり衣食住が確保されることを何よりも重視しているからです。
だから子どもが冒険しようとすると必死で止めようとします。子どもが思い通りにならないと、「許さない!」と言ったりするのも、自分の思い通りでないと将来が心配でたまらないから。
また、子どもが反抗したりすると
「これだけよくしてやってるのに!」
などと恩着せがましく言うのも、衣食住と教育に関して不自由させなかったじゃないか!という意味なんですね。
子どものほうは自分の気持ちをわかってほしいと言っているのですが、そんなのはワガママ!というわけです。
衣食住の確保へのこだわりは、かれらの親からの刷り込みであり、もとをたどれば戦争の恐怖、敗戦後の食うや食わずの生活がトラウマになっているためだと思うのです。
自分自身の悲しみや恐怖、怒りを抑圧して感じないようにして、生きるためにひたすら努力せよ、衣食住以外のことであれこれ言うのはすべて贅沢、ワガママだと徹底的に刷り込まれてきた、そういう歴史があるからなのですね。
戦後80年近くたって、これだけ豊かになってもトラウマは脈々と受け継がれている、というわけです。
たしかに衣食住は大切ですが、絶対につぶれない会社とか絶対なくならない仕事でなければダメ、というのは、子どもの生きる力を信じていないということでもあります。
子どもだけでなく、
だれも信じられない、
つねに不安でたまらない、
だから何でも自分の思い通りにしたい
でも現実は思い通りにならない・・
それで毒親さんたちはいつも不機嫌で疲れているのです。
毒親さんたちは「良かれと思って」自分の価値観を子供に押し付けているわけですが、特に平成生まれの世代は、やりがいとか喜びが感じられない人生なんて、生きる価値がないと思っています。
そこが、とにかく食いっぱぐれないことが最重要の毒親世代との大きな違いです。
そんなわけで、職業の選択は、親の価値観に合わせるのではなく、自分本来の志向を優先してほしいし、親御さんも、今は時代が違うし、価値観も違うんだとよく認識してほしい、そう思っています。
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※当記事は、高橋リエがカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」から、人気記事を再編集して公開しています。
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