強迫観念にかられて子育てしてませんか
こんにちは、高橋リエです。
『潜在意識が変わると、現実が変わります!』をテーマに、私がカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」の初期のブログ内容を再編集してお届けします。
今回は、毒親育ちの人に多い「強迫観念にかられて子育てしていませんか」というテーマで、私の実体験も含めて書いてみますね。
息子の不登校をきっかけに気づいた自分の問題
多くのお悩みって、じつは、「怖い・・」という感情から逃げたいための一種の「ごまかし」なんです、とお伝えしています。どういうことか、説明してみますね。
たとえばわたしは子どもが不登校になったことで、さんざん悩みました。
不登校のことはよく知っていましたが、まさか自分の子どもがなるなんて!いったいなぜ!?というワケです。
ご経験者ならわかると思いますが、とくに初期のつらさは独特ですよね。そして一生懸命、考えます。
自分の性格がこうだから、
夫がこうだから、
子どもがこうだから、
そもそも学校がこうだから・・
いくらでも、悩むネタはあります。
でもそういうことを、どんなに突き詰めて考えても小賢しくあれこれ手を打っても、まったく不毛でした。
たくさんの専門家からのアドバイスももらいました。お金もずいぶん使いました。
でも、アドバイス通りにできないし、子どもはびくともしないしで、悩んで悩んで苦しいわりに、ぜんぜん成果がないのですね。
そんな七転八倒をしているうちに、ある日気づいたのは、あ、全部、自分の中の問題なんだ、ということです。
だれがどうとか、
こうしたらいい、ああしたらいい、
っていうのは、みんな関係ない、
子どもの問題ですらない、
全部「自分」なんだ、ということでした。
本当の原因は自分の恐怖心
で、こんどはとことん、自分の中に突っ込んでいきました。そうしたら、ざくざくと驚くようなことが出てきたんですね!
わたしがずっとフタをしてきて直視しないできたこと、思考を使ってさんざん悩むことで見ないようにしてきた本当の原因は、わたしの中の恐怖心、でした。
じつはわたしは怖くて怖くてたまらなかったのです・・
でも、意識のうえでは、そんなこと思ったこともありませんでした。
いったい何が怖かったのか?
それは、ぶっちゃけて言えば、子どもが優等生でないことが、です。
言葉にするとばかばかしくて情けないのですが・・。
優等生でなくて残念、ではなくて、なぜ「怖い」のかと言うと、わたしの中に、
親の期待通り優秀でなければ育ててもらえない・・
という〈無意識の思い込み〉とセットになった恐怖心が根をはっていたから。
親が実際にそう言ったわけではなく、幼いころ親の言動を見ていてそう思い込んでしまったのですね。
ただ、そんな恐怖があるなんて自分では意識したことがなかったので、気づいたときは驚きました。
ああ、わたしはただ怖かったから、試験のたびに内心あせりまくって、いい成績を取ろうとしたんだ・・
そうわかったときは脱力しました。
わたしはこの無意識下の恐怖心を、子どもにそのまま投影してしまい、優等生でないことが不安でたまらず、過干渉になってしまったのです。
当時はただイライラするばかりでしたが、そのイライラの正体は不安で、不安の正体は「優秀でなければ・・」という恐怖だったんです。
強迫観念にかられて子育てしてしまうことの弊害
人は真の感情を感じないように、ほかの感情で代理させることがあります。
つまり、本当は怖いのに、怒りや悲しみであらわすのです。
だから、しょっちゅう怒ってる人、DV男や、ふきげんな毒母も、本当は何かを「恐れて」いて、その不安を抑えきれなくて怒りで表しているのですね。
「親の期待通り優秀でなければ育ててもらえない・・」
そんな〈無意識の思い込み〉が自分の中に刷り込まれていたことに気がついた、それを自分の子育てにも投影してしまっていたと書きましたが、程度の差はあれ、そうした強迫観念にかられて、必死で子育てをしている親御さんは少なくないと感じています。
競争原理による教育制度しかなく、将来への不安が強くて、衣食住の保証を求める安全志向の親が多い日本では、子どもに高学歴をつけさせなければ!という強迫観念になりやすいからです。
高学歴でもいいのですが、問題は、動機が恐怖であること。人はふつう恐怖を抑圧しますので、その感情を「感じない」選択をします。感情をマヒさせる選択をすると、喜びも悲しみも怒りも感じなくなります。
表面的な喜怒哀楽はあっても、本当の自分の感情は感じない、それが「感情マヒ」の状態です。
そんな状態では、本当に自分がやりたいことなどわかりません。
つねに親の期待にこたえるために「ねばならない」で生きているので、たとえ「勝ち組」や「エリート」になっても、得られるのは優越感だけ。ちっとも幸せを感じられない、でもそんな本音も封印してしまう、そんな人生になりがちです。
そして、年とともに、「生きづらさ」が浮上してきます。
本当の感情を抑えているのが苦しくなってくるからです。
お酒やタバコ、過食、買い物、ギャンブル、リストカットなど、さまざまな依存症は、すべて本当の感情を抑えるつらさを紛らわすためのもの。仕事依存、読書依存なども含めれば、感情マヒの蔓延と依存症で、じつは日本経済はまわっていると言えます。
そんな大人たちの生きづらさの吐け口になりやすいのが、家庭で最も弱い立場にいる子どもたち、というわけです。
だから症状を出す子どもたちは、人間としてノーマルだからこそ、そうなるのだろうと感じています。
本来、人間は、こんなふうに生きるようにはできていません。
「こんな状態はおかしい!」と気づいた人から、生き方を変えていくしかない。
そして、そんな人が増えて一定数を超えればきっと世の中全体が変わりだす、
そう信じているのです。
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※当記事は、高橋リエがカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」から、人気記事を再編集して公開しています。
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