不登校と親の不安 原因編

こんにちは、高橋リエです。

今回は、数多くのご相談が寄せられる「子供の不登校」について、「不登校と親の不安 原因編」として、「子どもの不登校には、どんな原因があるのか」をテーマに、私がカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」のかなり初期のブログの内容を再編集してお届けします。私のYouTubeチャンネルで、関連動画「子供が学校に行けない意外な理由【毒親講座】」という動画も配信しています。

前編「不登校と親の不安 原因編」では、子供が不登校になる原因として、親が意外と理解していない本当の理由等について、お伝えしたいと思います。

後編「不登校と親の不安 解決編」では、子供が不登校となった場合、親はどう対応して、解決していけば良いのかという事をお伝えします。(後編は近日中に公開の予定です)

不登校の方程式

クライアントさんの甥っ子さんが最近、登校しぶり気味で、原因がわからず母親が困っている・・転校も考えているようだ・・

というお話をうかがいました。

うーん、学校だけ変えても、解決するとはかぎらないので、そう申し上げたのですが・・(^^;)

子どもの不登校の原因は、基本的には母親の過干渉なんです

それと子どもの性格と、父親のタイプの組み合わせ。

学校での出来事は、きっかけにすぎません。

〈感受性が豊かで、プライドが高く、やさしくて気が弱い子ども〉 +

〈我が強く、教育熱心な母親〉 + 〈こわくない父親〉  

 =  子どもの不登校

という方程式が、多くの場合、あてはまります。

子どもがスローなマイペース型で、母親がせっかちで一生懸命だと、

先回り&口出しのオンパレードになりがちで、さらに不登校の確率が高まります。

子どもがジコチュータイプだと、ひきこもり型の不登校にはなりません

(ワガママ・非行に走る可能性はあります)。

父親がおっかなくて、怒ると子どもが震え上がるような場合も、不登校にはなりません。

で、過干渉母と、やさしく気弱な子の組み合わせだと、日々の暮らしの中で、

しだいに子どもが消耗して、生きるエネルギーが減っていくんですね・・(^^;)

生きるエネルギーが100%であれば、ちょっとやそっとのストレスがあっても平気です。

50%を切ると、ストレス耐性が下がって、学校に行きづらくなり、30%を切ると、実際に登校できなくなります。

怠けてるとかワガママではなくて、エネルギーが切れて動けなくなっているので、まずはエネルギーを補充して、ためる必要があります。

「え~っ、母親の過干渉が原因なんですか~? でも、親子のタイプは思いっきり当たってます~(^^;)」

とクライアントさんがおっしゃったので、

親が変われば子どもはすぐ変わること、

今日から「指示・命令・提案」をやめて、

子どもの「気持ちによりそう」こと

(子どもの話をよく聴く、認める、したいことをやらせてあげる・・)

など、エネルギーの回復に効果のあることを、いくつかお伝えしてみました。

お母さんがいまのうちに変われるといいですね(^^)

親の過干渉の原因とは?

じゃあ親の過干渉の原因は何かというと、それは「親の不安」、なんです。

子どもが自分の期待通りにならないのではないか、という不安が、

親を過干渉に走らせるのだと思います。

親が不安を向ける対象が、その子自身ではなく、ほかのきょうだいや家族である場合もあります。

それでも、基本的な構造は同じです。

「親の過干渉」は子どもの自主性と自立を阻害し、「親の不安」はネガティブ・メッセージとして子どもに伝わります。

どちらも子どもの生きるエネルギーを著しく消耗させてしまいます。

子どもの不登校においては、じつは「親の不安」が最大の焦点なのです。

親の不安が発端であり、親の不安が消えることで解消されます。

当の子どもをどうこうしようとしても、解消されないのです。

親の不安にも原因がある

では「親の不安」の原因はなんでしょう?これには二つあります。

ひとつは、「親のエゴ」です。

我が子はこうであってほしいという、親の我欲があるから、そうならなかったらどうしようという不安が生じます。

もうひとつは、「親が子どもを信じていないから」です。

親が子どもを信じていれば、現実にどうなろうとも、不安になることはありません。

親が子どもを信じていないと、不安は際限なくひろがります。

ではなぜ、子どもを信じていないのかというと、

それは親自身が、だれかを心底信じた経験がないから、

なのではないかと思うのです。

信じる=無条件に肯定する=心底安心する

そんな人間関係を、いちども経験したことがないから。

つまり、人間関係の根っこである、親とのあいだに、無条件に肯定し、

心底安心できる関係をもてなかった・・

そのため、自分が親になったとき、子どもを信じることができなくて、

不安ばかりが大きくなってしまうのではないでしょうか。

親が何も変わらないまま、子どもが親の意向にそって変わることだけを願っていれば、

おそらくずっとそのままで、どうにもならないでしょう。

親が過干渉をやめて、不安を完全に手放し、

子どもを信じ、ありのままを肯定して、

子どもが学校に行っても行かなくても、何も問題はない

と心から思えるようになったら、子どもはある日、自分から動きだします。

親が過干渉をやめただけで、不安をもちつづけていると、どうしても、

ときおり不安が顔をのぞかせて、子どもにプレッシャーを与えるような、不用意な言動をしてしまいます。

すると、せっかく回復しかけた子どもの生きるエネルギーが、そのよけいな一言で、またどっと下がってしまいます。

そうやって、不登校は長期化していくのです。

親の不安の手放し方

では、いったいどうしたら、親は不安を完全に手放せるのでしょう?

親が不安にとらわれ、人を信じないという傾向は、幼少期の親子関係のあり方からきているのではないか、

とお伝えしてきました。

不登校の子どもの母親には、親にありのまま愛され、子どもらしく甘えたりワガママを言うことができた、

という人は、少ないのではないでしょうか。

子どもをありのまま愛する、心からかわいがる、ということが、

よくわからないという人も、少なくないのではないでしょうか。

自分自身が、無意識のうちに、

条件つきで存在を認められてきた、

ありのままの自分には価値がない、

と思っているかもしれません。

とても根の深い問題なのですが、当の親たちは、子どもが不登校になるまで、自分にそんな問題があるとは気づいていなかったのではないでしょうか。

子どもに問題がおきてもまだ、気づいていないかもしれません。

親たちは、自分の悲しみやつらさにはフタをして、何とか社会適応をし、親や世間に認められるよう、ひたすら努力してきました。

そして、自分がこんなに我慢してがんばってこれたのだから、

子どもだってできるはずだし、そうすべきだ、

そう無意識のうちに感じているのではないでしょうか?

今、あなたの子どもは身体をはって、親であるあなたに

変わってほしい、幸せになってほしい

と、メッセージを送っています。

お母さん、今のままでは見ていられないよ、

 もっと人を信じてほしい、もっと安心してほしい

と訴えているのです。

そうしないと、「自分も幸せになれないから」と。

このままではつらくて生きられない、何とかして・・!

と訴えているのです。

子どもが実際にそう言葉で言ってくれれば、わかりやすいのですが、子どものほうも、そこまで明確に意識していませんので、ただ、学校に行かない、という頑なな意志表示をするにとどまっています。

さあ、この子どもからのメッセージを聞いて、あなたならどうしますか?

次回、「不登校と親の不安 解決編」では、子どもが不登校になった時、親はどう対応して、解決していくべきかについて、お話していきます。

<関連書籍>

きづけない毒親 高橋リエ
「気づけない毒親」高橋 リエ著
単行本 : 192ページ
出版社 : 毎日新聞出版

※当記事は、高橋リエがカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」から、人気記事を再編集して公開しています。

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「子供が学校に行けない意外な理由」では、子供が学校に行けない場合に、親が理解していない意外な理由について、お話しています。原因が分かれば、親がどう対応したら良いのか、解決策が見えてくるのです。
ぜひ参考にしてくださいね。
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