無意識に抑圧してきた親への感情を解消していこう~子どもの気持ちを受けとめるために~

こんにちは、高橋リエです。

今回は『無意識に抑圧してきた親への感情を解消していこう~子どもの気持ちを受け止めるために~』をテーマに、私がカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」のかなり初期のブログの内容を再編集してお届けします。私のYouTubeチャンネルで「毒親さんから学ぶ、もっと自分らしく、ラクに生きるための3つの指針【毒親講座】」という関連動画も配信しています。

無意識に抑圧してきた親への感情

アダルトチャイルドである人は、幼いころに子どもらしく甘えられなかった、親との関係に安心感がもてなかったので、

いわゆる「基本的信頼」がないまま成長し、思春期にも表だって反抗はできなかった、そういう人が多いと思うのですが、

その結果、かれらは、

「わたしは無条件で受け入れてもらえない」

「わたしは人(親)を信じることはできない」

という、無意識の思いこみを持っています。

そしてその底には、

ありのままで受け入れてもらえず、信じさせてもらえなかったことへの怒りがくすぶっています。

ひらたくいえば、親への恨み、です。

もちろん、無意識的に、もっているのですが・・

いずれにせよ、親に怒りをぶつけて、見捨てられては大変ですから、その怒りや恨みは、深く深く、しまい込まれています。

まさか自分が親を恨んでいるなんて、思ってもみたことがない人がほとんどでしょう。

親への感情が原動力となり人生をつくりあげていく

でも、心の奥深くでの親への怒りと恨みが大きな原動力となって、その人の人生をつくりあげていく、という考え方があります。

「勝ち組」となる場合

怒りと恨みから、親を見返してやる!

と決断した人は、

勉強も競争もがんばって、いい学校、いい就職をかちとり、「勝ち組」となって、

親を超えることで、親を見返し、見下そうとします。

そうやって、親への復讐を果たしたという満足感を得るのです。

「負け組」となる場合

親を見返してやる!

と思わないで、自分をつらい目にあわせた親に、

思い知らせてやる!

という動機が、生きる原動力になることもあります。

こちらは、見返してやる! の逆で、社会不適応の道をめざします。

競争にまけ、何ごとも投げやりになり、非行に走ったり、まともな職につかないなど、

いわゆる「負け組」になることで、親に思い知らせ、親への復讐をとげようとします。

真逆の結果なのですが、どちらも親への恨みを晴らすという意味では、目的は同じなのです。

親を見返してやる!

あるいは、

親を思い知らせてやる!

そのいずれの動機を撰ぶかは、おそらくそのチャイルドが、だれかに大切に扱われたことがあると感じており、

自尊心が高いか、

それとも、だれからも大切にされなかったと感じていて、

自尊心が低いか、

そのどちらかによって、決まってくるようです。

注意すべきなのは、

これらはすべて、チャイルドがそう感じた、ということであって、

現実にどう扱われたかという事実とは、あまり関係がないということです。

客観的にみれば、たいしてひどい目にあっていなくても、

チャイルドがひどい目にあったと感じている、

ということは、大いにありうるからです。

たんにチャイルドがそう選択した、とも言えるかもしれません。

親への負の感情を晴らすために生きると幸せを感じにくい

人はだれでも、幼いころに感じた悲しみや恐怖、怒りのために、

親(ほとんどは母親)に無意識的な恨みをかかえ、

それを晴らすために自分の人生を生きてしまう・・・

という考え方について、書いてみました。

見返してやる! を選択して頑張り、競争心に燃えて、勝ち組になってくれれば

人に羨望の目でみられるし、ハタ目にはそれで問題なさそうですが、

本人は、達成感は感じられても、幸せ感はないかもしれません。

また、永遠に勝ちつづけることはできないので、人生の後半で、折れてしまうかもしれません。

負けず嫌いで、何でも頑張って成果を出す子は、じつは人より不安が強いのかもしれません。

勉強もできて、スポーツもできて、人気もあって、

親の自慢だったような子が

あるとき突然、動けなくなる・・

そんなことも現実にあります。

見返してやる! も、思い知らせてやる! も、紙一重、なのかもしれません。

なんだか暗い話になってしまってすみません。

親は子どもの気持ちにフォーカスする必要がある

じゃあ、どうすればいいの??ということを考えてみます。

どんなに素晴らしい親でも、乳幼児の欲求を100%、みたすことはできません。

子ども時代の悲しみや恐怖、怒りを100%、受けとめてもらって、解消できている、なんていう人もいないでしょう。

ですので、どんな人でも、

「あのとき呼んだのに、お母さんが来てくれなくて怖かった・・」

みたいな、わだかまりを数々もっています。

それが積もり積もって、無意識的な親への恨みとなるわけです。

母性愛とか、親を敬うべし、といった信念は、ひょっとすると、親への恨みをカモフラージュするための目くらましなのかもしれません。

ともあれ、その親への恨みはできれば少ないほうがいいですよね。

そのためには、親は何をおいても、その子の感情、その子の気持ちにフォーカスする必要があると思うのです。

負の感情を解消し、子どもの気持ちを受け止めていく

感情というのは、わきあがって、通り過ぎて、そのまま消えてしまうわけではありません。わきあがった感情を、

だれかが共有してくれ、

受けとめてくれて、

安心させてくれて初めて、

その感情は解消されていくようです。

だれにも受けとめてもらえなかった感情は、体内にとどまり、くすぶり続けます。

それがたまりにたまって、

身体の病気を引き起こしたり、

メンタルの不調になったりします。

摂食障害、パニック障害など多くの不調が、過去の未処理の感情(トラウマ)によって引き起こされていると考えています。

心身の不調をふせぐために、

そして、

親への恨みを晴らすためではなく、

真に自分らしく生きられるように、

わたしたちはもっともっと、たがいに感情を分かち合って、ネガティブな感情エネルギーを解消していく必要があると思うのです。

まずは自分の感情処理をおこない、子どものネガティブな感情をしっかり受けとめられるようになりたいものです。

<関連書籍>

きづけない毒親 高橋リエ
「気づけない毒親」高橋 リエ著
単行本 : 192ページ
出版社 : 毎日新聞出版

※当記事は、高橋リエがカウンセラーとして活動を始めた当初より綴っている、Ameba(アメーバ)ブログ 「毒親育ちのアダルトチルドレンが自由になるカウンセリング」から、人気記事を再編集して公開しています。

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